”歯周病”と”肥満”の関係性
みなさん、こんにちは。
突然ですが…
歯周病の人は肥満になりやすい、ということをご存じでしょうか?
ただでさえ、体に脂肪がつきやすく感じる寒い季節。
「肥満になりやすい」というと、ついつい気になるワードですよね?
「歯周病」と「肥満」には、一見まったく因果関係がなさそうに思えますが、
実は私たちの体の中では、生活習慣の乱れが全身の健康に影響を及ぼし、
いずれ全身疾患に繋がってしまうような体の変化が起きているのです。
近年の医学では、心臓病や認知症などの大きな病気のほとんどは
「生活習慣に原因がある」ということがわかってきました。
そして、その生活習慣の乱れは、健康の入り口でもある「口腔内」のトラブルに発展し、
やがて全身の健康にも影響が出てくるのです。
冒頭にお伝えした通り、”歯周病”と”肥満”は相互に関連しています。
歯周病は肥満を引き起こし、肥満が歯周病を悪化させてしまうということが
さまざまな研究で明らかになっています。
脂肪細胞でつくられる炎症性物質(TNF-α)は、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、
歯周病を発症、進行させる作用があります。
反対に、
歯周病菌が血中に入り全身を巡ることで血管内皮細胞や白血球を刺激し、動脈硬化を促進、
肥満状態になってしまうのです。
また、心臓病や認知症を引き起こしてしまうこともあるそうです。
効果的な肥満予防は、まず「しっかりよく噛んで食べる」ことです。
歯本来の「噛む」という役割が機能することで、脳に刺激が行き渡り、
食べたエネルギー量が少量でも、満腹を感じられる仕組みが備わっています。
また、覚醒レベルや集中力・注意力をアップさせ、食欲を抑制する働きも担っており、
さらには、内臓脂肪を燃やす効果もあることがわかっているのです。
むし歯や歯周病を放置してしまうと、やがて歯がなくなってしまいます。
そうすると、生活する上で欠かせない「噛む」という動作が難しくなってしまいます。
噛めなくなると柔らかいものなどしか食べられなくなり、結果的に栄養バランスも偏って
しまいます。また、歯が10本以下になってしまった人は、要介護リスクが15倍も変わる
とも言われています。
いつまでも自分の歯で美味しい食事を摂れる、結果健康でい続けられることは、
とても幸せなことです。
これから年末年始にかけて、美味しいお食事を食べる機会が増えます。
日頃の食べ方、そしてご自身のお口周りのチェックしてみませんか?
何か気になることがございましたら、なんでもご相談ください。